ヤコブ 平和を愛した人
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誰かからひどいことをされたことが00:00:09
00:00:09
これまでありましたか00:00:11
00:00:11
嫌なことを言われて
カチンときたことがありますか00:00:15
00:00:15
みんなあるはずです00:00:18
00:00:18
そういうとき 世の中の多くの人は00:00:21
00:00:21
平和を大事にして穏やかに
対応しようとしたりはしません00:00:26
00:00:26
仕返しをします やられたらやり返す00:00:29
00:00:29
それが普通です00:00:31
00:00:31
でも 私たちは違います00:00:33
00:00:33
エホバが見ていて 必要なら
正してくれることを知っています00:00:38
00:00:38
イエス・キリストはこう教えました00:00:41
00:00:41
「温和な人たちは幸福です」00:00:44
00:00:44
「平和をつくる人たちは幸福です」00:00:48
00:00:48
聖書には 非常に理不尽な目に遭っても00:00:52
00:00:52
温和に対応し 平和をつくった
ある人のことが書かれています00:00:57
00:00:57
何度嫌な目に遭っても
決して争いませんでした00:01:01
00:01:01
平和のためにできることを
一生懸命にしました00:01:05
00:01:05
その人とは ヤコブです00:01:08
00:01:09
ヤコブは父親のイサクから00:01:11
00:01:11
平和の大切さについて学びました00:01:14
00:01:15
ある時 飢饉が起き00:01:17
00:01:17
イサクは家族でゲラルに移り住みました00:01:20
00:01:20
そこはフィリスティア人の
王アビメレクが治めていました00:01:25
00:01:25
そこでどんな問題が起き00:01:28
00:01:28
イサクはどのように対応したでしょうか00:01:31
00:01:31
どうぞ 創世記26章12節を
開いてください00:01:36
00:01:38
イサクはその土地で種をまいた00:01:41
00:01:41
その年の収穫は
まいた物の百倍にもなった00:01:45
00:01:45
エホバが祝福したからだった00:01:48
00:01:49
イサクは裕福になり
その後も成功していき00:01:53
00:01:53
非常に裕福になった00:01:55
00:01:55
幾つもの羊の群れと牛の群れを持ち00:01:59
00:01:59
大勢の召し使いを
抱えるようになったのである00:02:03
00:02:03
それでフィリスティア人は
彼をねたむようになった00:02:08
00:02:08
フィリスティア人は
父アブラハムの時代に00:02:11
00:02:11
召し使いたちが掘った井戸
全てに土を詰め ふさいだ00:02:16
00:02:16
アビメレクはイサクに言った00:02:19
00:02:19
あなたは私たちより
はるかに強くなりました00:02:23
00:02:23
私たちの所から出ていってください00:02:26
00:02:27
それでイサクはそこから移動し00:02:30
00:02:30
ゲラルの谷に宿営を張って住んだ00:02:33
00:02:34
イサクは 父アブラハムの時代に掘られ00:02:37
00:02:37
アブラハムの死後フィリスティア人に
ふさがれた井戸を掘り直した00:02:42
00:02:43
そして それぞれの井戸を
父が付けた名前で呼んだ00:02:48
00:02:49
イサクの召し使いたちが
谷で井戸を掘ると00:02:52
00:02:52
きれいな水が出てきた00:02:55
00:02:55
するとゲラルの羊飼いたちが00:02:57
00:02:57
その水はわれわれのものだ と言って00:03:01
00:03:01
イサクの羊飼いたちと言い争いを始めた00:03:04
00:03:04
その井戸はエセクと名付けられた00:03:07
00:03:07
言い争いがあったからだった00:03:10
00:03:10
別の井戸を掘ると それを巡って
またも言い争いが起きた00:03:15
00:03:15
その井戸はシトナと名付けられた00:03:18
00:03:18
その後イサクはそこから移動して
別の井戸を掘った00:03:22
00:03:22
今度は言い争いが起きなかった00:03:24
00:03:25
その井戸はレホボトと名付けられた00:03:28
00:03:28
イサクが言うには
エホバが広い場所を与え00:03:32
00:03:32
ここで子孫を増やせるように
してくださったからだった00:03:36
00:03:36
やがてイサクはそこから
ベエル・シェバに行った00:03:40
00:03:40
その夜 エホバがイサクに
現れて こう言った00:03:44
00:03:44
私はあなたの父アブラハムの神である00:03:47
00:03:47
恐れてはいけない
私はあなたと共にいるからだ00:03:52
00:03:52
私に仕えたアブラハムのゆえに00:03:54
00:03:54
あなたを祝福し
あなたの子孫を多くする00:03:59
00:03:59
フィリスティア人たちは
ねたみに駆られて00:04:02
00:04:02
以前にアブラハムが掘った
井戸を全部ふさぎました00:04:06
00:04:06
そして王は ここから
出ていくようにと言います00:04:10
00:04:11
イサクはどうするでしょうか00:04:14
00:04:14
出ていく必要なんてない
と言う人もいたでしょう00:04:18
00:04:18
誰かがこう言ったかもしれません00:04:20
00:04:20
「イサク あなたは何も
悪いことをしていません00:04:23
00:04:23
エホバはあなたとあなたの子孫に00:04:25
00:04:25
この地方を与えると
言ったではありませんか00:04:29
00:04:29
恐れることはありません00:04:31
00:04:31
あなたにはフィリスティア人よりも
強い召し使いたちがたくさんいます00:04:36
00:04:36
やられたらやり返しましょう00:04:38
00:04:38
井戸を取り返すために
戦おうではありませんか」00:04:42
00:04:43
こういうとき あなたならどうしますか00:04:47
00:04:47
イサクは争わずに平和を大切にしました00:04:51
00:04:51
気持ちを切り替えることにしました00:04:54
00:04:54
そうするのは簡単なことではありません00:04:57
00:04:57
イサクにはたくさんの
召し使いたちがいて00:05:00
00:05:00
多くの羊や牛もいました00:05:03
00:05:03
これまで ここで広い畑を作り00:05:06
00:05:06
たくさんの収穫がありました00:05:09
00:05:09
それでも 気持ちを切り替えて00:05:12
00:05:12
そこから出ていくことにしました00:05:15
00:05:16
ところが トラブルは続きます00:05:20
00:05:20
行った先の新しい場所で
召し使いたちに井戸を掘らせ00:05:24
00:05:24
きれいな水を見つけますが00:05:27
00:05:27
地元の羊飼いたちから00:05:29
00:05:29
「その水はわれわれのものだ」
と言われます00:05:32
00:05:32
イサクは別の井戸を掘りますが00:05:35
00:05:35
羊飼いたちはまたも
「われわれのものだ」と言ってきます00:05:39
00:05:39
でもこの時も
イサクは決して争うことなく00:05:43
00:05:43
別の場所に移動することにしました00:05:46
00:05:46
そして そこで安心して
暮らせるようになりました00:05:51
00:05:52
ヤコブは父親イサクの手本を見て00:05:55
00:05:55
平和を大切にすれば良い結果になること00:05:58
00:05:58
そして エホバに喜んでもらえる
ということを知りました00:06:03
00:06:03
何を学べるでしょうか00:06:06
00:06:06
親の皆さん 皆さんの良い手本は00:06:09
00:06:09
子供たちにとって
かけがえのないものです00:06:12
00:06:12
そのことを決して忘れないでください00:06:16
00:06:17
ヤコブには双子の兄エサウがいました00:06:21
00:06:21
兄のエサウと弟のヤコブ00:06:24
00:06:24
この2人についてエホバは
意外なことを預言しました00:06:28
00:06:28
年上のエサウが年下のヤコブに
仕えるようになると言ったのです00:06:34
00:06:34
エホバは2人がそれぞれ
どんな人になるかを知っていました00:06:38
00:06:38
エサウは残念なことに00:06:40
00:06:40
神から頂けるものを
大切にしない人になります00:06:45
00:06:45
エホバが見抜いていたことは
その通りになりました00:06:49
00:06:49
エサウはたった1杯の
煮込み料理と引き換えに00:06:52
00:06:52
長男の権利を売り渡すと言い00:06:55
00:06:55
ヤコブにそのことを誓いました00:06:58
00:06:58
長男の権利を売り渡すのは
重大なことでした00:07:02
00:07:03
神から特別な祝福を受ける権利を00:07:06
00:07:06
父親から受け継げなく
なってしまうからです00:07:10
00:07:11
時がたち 年老いたイサクは00:07:14
00:07:14
長男のために神からの特別な祝福を
願い求める時が来たと感じます00:07:20
00:07:20
エサウが長男の権利を
売り渡していたことは00:07:23
00:07:23
知らなかったかもしれません00:07:26
00:07:26
いずれにしても イサクはエサウに00:07:29
00:07:29
あなたのために祝福を願い求めるから00:07:32
00:07:32
まずは野原に行って 獲物を捕ってきて00:07:35
00:07:35
おいしい料理を作ってほしい
と言います00:07:39
00:07:40
母親のリベカが
このやりとりを聞いていました00:07:44
00:07:44
それでヤコブに エサウが
狩りに行っている間に00:07:48
00:07:48
エサウのふりをしてイサクの所に
行くように と言います00:07:52
00:07:52
うまくいきました イサクは知らずに
ヤコブのために祝福を願い求めたのです00:07:59
00:07:59
そのことを知ったエサウは激怒します00:08:03
00:08:03
どうなるでしょうか00:08:05
00:08:05
創世記27章41節を
開いて 見てみましょう00:08:10
00:08:11
父がヤコブのために
祝福を願い求めたので00:08:15
00:08:15
エサウはヤコブに恨みを抱き00:08:17
00:08:17
心の中でこう言い続けた00:08:21
00:08:21
父の死は近い00:08:23
00:08:23
喪の期間が終わったら
弟ヤコブを殺してやる00:08:29
00:08:29
エサウのこの考えを知ったリベカは00:08:31
00:08:31
すぐに人を遣わして
ヤコブを呼び こう言った00:08:36
00:08:36
兄さんのエサウがあなたを殺して
復讐しようとたくらんでいます00:08:40
00:08:41
今すぐ 私の言う通りにしなさい00:08:43
00:08:44
ハランにいる私の兄
ラバンの所に逃げなさい00:08:47
00:08:47
そして あなたの兄さんの
怒りが収まるまで00:08:50
00:08:50
しばらくそこにとどまるのです00:08:53
00:08:53
あなたに対する兄さんの怒りが静まって00:08:56
00:08:56
あなたのしたことを忘れたら00:08:59
00:08:59
私は人を遣わしてあなたを呼び戻します00:09:02
00:09:02
あなたたち2人を同じ日に
失いたくはありません00:09:07
00:09:07
その後 リベカは
イサクにこう言い続けた00:09:11
00:09:11
ヘト人の娘たちのせいで00:09:14
00:09:14
生きているのがつらくて仕方ありません00:09:17
00:09:17
もしヤコブもこの辺りの娘たちのような
ヘト人の娘を妻にしたら00:09:22
00:09:22
私はもう生きていけません00:09:26
00:09:26
それでイサクはヤコブを呼び00:09:28
00:09:28
ヤコブのために祝福を願い こう命じた00:09:32
00:09:33
カナン地方の娘たちの中から
妻を選んではいけない00:09:37
00:09:37
パダン・アラムへ あなたのおじいさん
ベトエルの家族の所へ行き00:09:42
00:09:42
そこで妻を選びなさい00:09:45
00:09:45
あなたの伯父さんラバンの
娘たちの中から選ぶのだ00:09:49
00:09:49
全能の神があなたを祝福し00:09:52
00:09:52
多くの子孫を与えてくださる00:09:55
00:09:55
あなたから必ず 幾つもの民が生まれる00:09:59
00:10:00
神は アブラハムに約束した祝福を
あなたとあなたの子孫に与えてくださる00:10:06
00:10:06
あなたがこれまで
外国人として住んできた土地00:10:10
00:10:10
神がアブラハムに授けた土地は
あなたのものになる00:10:15
00:10:15
こうしてイサクはヤコブを送り出し00:10:17
00:10:17
ヤコブはパダン・アラムへ
ラバンの所へ向けて出発した00:10:23
00:10:23
ラバンはアラム人ベトエルの子で00:10:25
00:10:25
ヤコブとエサウの母リベカの兄である00:10:29
00:10:30
イサクとリベカはヤコブに00:10:32
00:10:32
伯父のラバンの所に行って
妻を見つけるようにと言います00:10:36
00:10:37
そうするのはもちろん
エサウとのことがあったからです00:10:41
00:10:42
思い出してください00:10:44
00:10:44
イサクとフィリスティア人の間で
トラブルが起きたことがありましたが00:10:48
00:10:48
穏やかに話し合って
解決することはできませんでした00:10:52
00:10:52
イサクはどうしたでしょうか00:10:54
00:10:54
そこから出ていくことにしました00:10:57
00:10:57
ヤコブは今 同じような状況にいます00:11:01
00:11:01
兄のエサウが怒りを募らせています00:11:04
00:11:04
それでヤコブは出ていくことにします00:11:08
00:11:08
家族と離れ離れになり00:11:10
00:11:10
住み慣れた場所を
後にすることになります00:11:13
00:11:13
遠い地まで長い旅を
しなければいけません00:11:17
00:11:17
ヤコブは行きたくないと
言うこともできました00:11:20
00:11:20
長男の権利を持っています00:11:23
00:11:23
「私は77歳になりました00:11:26
00:11:26
子供じゃありません」と
言い返すこともできました00:11:30
00:11:30
でも決してそうはしませんでした00:11:34
00:11:34
聖書には 「ヤコブが父と母に従って00:11:37
00:11:37
パダン・アラムに向かった」
と書かれています00:11:41
00:11:42
何を学べるでしょうか00:11:44
00:11:44
私たちも穏やかに話し合えないときが
あるかもしれません00:11:50
00:11:50
ヤコブのように必死で遠くに逃げる
必要はないかもしれません00:11:55
00:11:55
とはいえ 場合によっては00:11:57
00:11:57
気持ちを抑えて その場から
離れることが大切なときもあります00:12:03
00:12:03
格言17章14節にはこうあります00:12:07
00:12:07
「けんかの始まりは
水門が開く時のようである00:12:12
00:12:12
言い争いになってしまう前に
そこを去れ」00:12:17
00:12:18
ヤコブが伯父の所へ行く途中00:12:21
00:12:21
夢の中にエホバが現れます00:12:24
00:12:25
エホバはヤコブのことを
守ると約束します00:12:29
00:12:30
でも だからといって00:12:32
00:12:32
ヤコブの苦労が終わった
わけではありません00:12:35
00:12:35
無事に到着し ヤコブは
伯父の所に住み始めます00:12:40
00:12:40
やがてそこで また
大変なことが起きます00:12:44
00:12:44
でもその時も ヤコブは
やはり平和を愛する人でした00:12:49
00:12:49
では 創世記29章16節を
開いて 見てみましょう00:12:56
00:12:57
ラバンには娘が2人いた00:13:00
00:13:00
姉はレア 妹はラケルといった00:13:04
00:13:04
レアは目に輝きがなかったのに対し00:13:08
00:13:08
ラケルはとても魅力的な
美しい女性だった00:13:13
00:13:13
ヤコブはラケルを愛するように
なっていたので こう答えた00:13:18
00:13:18
あなたの下の娘ラケルのため00:13:21
00:13:21
私は喜んであなたに7年仕えます00:13:24
00:13:24
ラバンは言った00:13:26
00:13:26
あの子をほかの男性と
一緒にならせるより00:13:29
00:13:29
あなたと一緒にならせる方が
いいと思います00:13:32
00:13:32
このままここに住みなさい00:13:34
00:13:34
こうしてヤコブはラケルのために
7年間働いたが00:13:39
00:13:39
ラケルを愛していたので
ほんの数日のように思えた00:13:43
00:13:43
ヤコブはラバンに言った00:13:46
00:13:46
約束の期間が終わりましたので00:13:48
00:13:48
彼女と一緒にならせてください00:13:50
00:13:51
彼女と関係を持たせてください00:13:53
00:13:53
そこでラバンは地元の人たち
皆を集めて宴を催した00:13:59
00:13:59
ところがその晩 ラバンは娘のレアを
ヤコブの所に連れていき00:14:05
00:14:05
ヤコブがレアと関係を持つようにした00:14:09
00:14:09
ラバンはさらに 自分の召し使いの
女性ジルパをレアの召し使いにした00:14:14
00:14:15
翌朝 ヤコブが見ると
そこにいたのはレアだった00:14:20
00:14:20
それでヤコブはラバンに言った00:14:22
00:14:22
何ということをしたのですか00:14:24
00:14:24
私はラケルのために あなたに
仕えたのではなかったでしょうか00:14:28
00:14:28
どうして私をだましたのですか00:14:30
00:14:30
ラバンは言った ここの習慣では00:14:33
00:14:33
下の娘を長女より先に
嫁にやることはしません00:14:37
00:14:37
祝いの週をあの子と一緒に過ごしなさい00:14:40
00:14:40
その後 下の子も
妻にすることができます00:14:43
00:14:43
ただし その代わり
もう7年働いてもらいます00:14:48
00:14:48
ヤコブは言われた通り 祝いの週を
レアと一緒に過ごした00:14:53
00:14:53
その後 ラバンはラケルも
妻としてヤコブに与えた00:14:57
00:14:57
ラバンはさらに 自分の召し使いの
女性ビルハをラケルの召し使いにした00:15:03
00:15:03
ヤコブは怒って当然でした00:15:06
00:15:06
ラバンとの約束では 7年間働いた後00:15:09
00:15:09
ラケルと結婚して
よいことになっていたからです00:15:13
00:15:13
7年がたち 結婚の宴が開かれます00:15:17
00:15:17
ところが ラバンが連れてきた
ベールで顔を覆われた女性は00:15:22
00:15:22
ラケルではなくレアでした00:15:25
00:15:26
ヤコブはどれほどショックを
受けたことでしょう00:15:29
00:15:30
ラバンは謝るどころかしらを切り00:15:33
00:15:33
言い訳をしました00:15:36
00:15:36
ヤコブはどんなことを
考えたのでしょうか00:15:39
00:15:39
「あなたの子孫は必ず大地の
砂のように多くなる」という約束を00:15:44
00:15:44
エホバが果たそうとしているのかも
しれないと考えたでしょうか00:15:49
00:15:49
聖書にははっきりとは書かれていません00:15:52
00:15:52
でも結果的には レアは
6人の息子を産みました00:15:57
00:15:57
その中には イスラエルの著名な
2つの部族の祖先となった00:16:02
00:16:02
レビとユダも含まれています00:16:05
00:16:05
もちろん ヤコブはそうなるとは
知る由もありませんでした00:16:10
00:16:10
でも平和を愛する人ヤコブは 00:16:14
00:16:14
レアを受け入れ ラケルのために
もう7年働くようにという00:16:19
00:16:19
ラバンのむちゃくちゃな要求にも
応じることにしました00:16:24
00:16:25
何を学べるでしょうか00:16:27
00:16:27
約束を破られると00:16:29
00:16:29
普通は腹立たしく感じるものです00:16:33
00:16:33
それでも ヤコブのように平和のために
できることはないでしょうか00:16:39
00:16:39
どうにかして許すことが
できないでしょうか00:16:43
00:16:44
ヤコブは2人の妻のために00:16:47
00:16:47
14年間ラバンの下で働きました00:16:50
00:16:50
そして その後も家畜のために
さらに6年働きました00:16:55
00:16:56
ついに エホバから指示があり00:16:59
00:16:59
子供と妻たち 家畜を全て集め00:17:03
00:17:03
ラバンには知らせることなく00:17:05
00:17:05
故郷に向けて旅立ちます00:17:08
00:17:09
そのことを知ったラバンは激怒します00:17:12
00:17:12
すぐに後を追い掛け
ヤコブに追い付きます00:17:16
00:17:16
どうなってしまうのでしょうか00:17:19
00:17:19
戦いに発展してもおかしくはありません00:17:22
00:17:23
どうぞ 思い浮かべてみてください00:17:26
00:17:26
ヤコブは今 ギレアデの山地にいます00:17:30
00:17:30
辺りは 朝の冷たい空気に
包まれています00:17:34
00:17:34
羊 ロバ ラクダなど00:17:37
00:17:37
たくさんの家畜の
鳴き声が聞こえてきます00:17:41
00:17:41
召し使いたちは 荷物をまとめ00:17:44
00:17:44
今日一日の旅の支度をしています00:17:47
00:17:48
すると突然 叫び声がします00:17:51
00:17:51
ラバンがやって来たのです
1人ではありません00:17:55
00:17:55
武器を持った男たちを引き連れています00:17:58
00:17:58
ラクダから降りて
こちらに向かってきます00:18:01
00:18:01
これはただ事ではありません
どうなるのでしょうか00:18:06
00:18:06
ラバンの従者たちは ラバンからの
指示を待っています00:18:10
00:18:10
ヤコブの従者たちも
何事かと集まってきます00:18:14
00:18:14
その場にいるみんなの視線が00:18:16
00:18:16
向かい合っているラバンとヤコブに
向けられます00:18:20
00:18:21
その前の晩 ラバンは
夢の中に出てきたエホバから00:18:25
00:18:25
ヤコブを困らせるようなことは
言わないようにと言われていました00:18:29
00:18:29
それでも ラバンは怒りのままに 00:18:32
00:18:32
ヤコブに食って掛かります00:18:34
00:18:35
ラバンはまずこう言って
ヤコブを責め立てます00:18:39
00:18:39
「何ということをしてくれたのですか00:18:42
00:18:42
どうして私に黙って00:18:44
00:18:44
娘たちを捕虜のようにして
連れ去ったのですか00:18:48
00:18:48
どうして何も言わずに
こっそり逃げていったのですか」00:18:53
00:18:55
そう言われて ヤコブは
素直にこう答えます00:19:00
00:19:00
「あなたが娘たちを私から力ずくで
奪うのではないかと思い00:19:05
00:19:05
恐れたのです」00:19:08
00:19:09
ラバンはさらに テラフィム像を
盗んだと言ってヤコブを責めます00:19:15
00:19:15
たしかに ラケルが像を
持ち出していましたが00:19:18
00:19:18
ヤコブはそのことを
全く知りませんでした00:19:22
00:19:22
ラバンは探しますが
見つけることはできませんでした00:19:26
00:19:27
そこでヤコブは自分の考えを伝えます00:19:30
00:19:30
創世記31章36節
開いて 見てみましょう00:19:36
00:19:37
それでヤコブは怒って
ラバンを責めるようになり00:19:40
00:19:40
ラバンにこう言った
私にどんな過ちがあるのですか00:19:45
00:19:45
私がどんな罪を犯したというので
私の後を激しく追ってきたのですか00:19:50
00:19:50
あなたは私の持ち物を全部調べました00:19:53
00:19:53
あなたの家の物が何かありましたか00:19:56
00:19:56
それをここに 私の兄弟たちと
あなたの兄弟たちの前に出してください00:20:01
00:20:02
あなたと私のどちらが正しいのかを
決めてもらいましょう00:20:06
00:20:06
私があなたの所で過ごしてきた
この20年の間00:20:10
00:20:10
あなたの羊とヤギが
流産したことはありませんでした00:20:14
00:20:14
私があなたの群れの雄羊を
食べたこともありません00:20:18
00:20:18
私は 野獣に引き裂かれた家畜を
あなたの所に持っていくことはせず00:20:22
00:20:22
自分でその損失を負いました00:20:25
00:20:25
家畜が昼に盗まれても夜に盗まれても00:20:28
00:20:28
あなたは私に弁償を求めました00:20:31
00:20:31
私は 昼の暑さと夜の寒さに苦しめられ00:20:35
00:20:35
眠ることさえできませんでした00:20:37
00:20:37
私はあなたの所で
20年間過ごしてきました00:20:41
00:20:41
あなたの2人の娘のために14年00:20:45
00:20:45
あなたの家畜のために6年働いたのです00:20:48
00:20:48
しかも あなたは報酬を
10回も変えました00:20:53
00:20:53
もし私の父祖の神 アブラハムの神で
イサクが畏れる方が00:20:58
00:20:58
私の側にいてくださらなかったなら00:21:00
00:21:00
あなたは私に何も持たせずに
去らせたでしょう00:21:05
00:21:05
神は 私の苦悩と苦労を見て00:21:08
00:21:08
昨夜あなたを戒められました00:21:11
00:21:11
ラバンはヤコブに答えた00:21:13
00:21:13
娘は私の娘 子供は私の子供 00:21:18
00:21:18
家畜は私の家畜です00:21:21
00:21:21
あなたが見ているものは全部00:21:23
00:21:23
私と私の娘たちのものです00:21:27
00:21:27
娘と娘が産んだ子供に対して 00:21:30
00:21:30
私は悪いことを行えるでしょうか00:21:33
00:21:33
さあ あなたと私の間で
契約を結びましょう00:21:37
00:21:37
それがあなたと私の間の証人となります00:21:42
00:21:42
そこでヤコブは石を1つ取り
記念碑として立てた00:21:46
00:21:46
それから兄弟たちに00:21:48
00:21:48
石を拾ってきてください! と言った00:21:51
00:21:51
兄弟たちは石を拾い 積んで山にした00:21:55
00:21:55
そして一同はその山の所で食事をした00:21:59
00:21:59
ラバンはその山を
エガル・サハドタと呼び00:22:03
00:22:03
ヤコブはガルエドと呼んだ00:22:05
00:22:05
ラバンは言った 今日 この石の山は00:22:09
00:22:09
私とあなたの間の証人です00:22:12
00:22:12
それでその山はガルエドと名付けられた00:22:15
00:22:15
また 見張り台とも呼ばれた00:22:18
00:22:18
ラバンがこう言ったからである00:22:20
00:22:20
私たちが離れている時も00:22:22
00:22:22
エホバがあなたと私を
見守っていてくださいますように00:22:26
00:22:26
もしあなたが私の娘たちを
むごく扱ったり 00:22:30
00:22:30
娘たちのほかに妻を迎えたりするなら00:22:33
00:22:33
たとえ人が見ていなくても 00:22:35
00:22:35
あなたと私の証人である神は見ています00:22:38
00:22:38
そのことを忘れないでください00:22:41
00:22:41
ラバンはさらにヤコブに言った00:22:43
00:22:43
ここに石の山と 私があなたとの間に
立てた記念碑があります00:22:49
00:22:49
この石の山は証人であり
記念碑も証人です00:22:54
00:22:54
私はこの石の山を越えてあなたに
害を加えることはなく00:22:58
00:22:58
あなたもこの石の山と記念碑を越えて
私に害を加えることはありません00:23:04
00:23:05
アブラハムの神 ナホルの神00:23:07
00:23:07
彼らの父の神が 私たちを
裁かれますように00:23:12
00:23:13
それでヤコブは 父イサクが
畏れる方に懸けて誓った00:23:18
00:23:18
その後ヤコブは山で犠牲を捧げ00:23:21
00:23:21
パンを食べるよう兄弟たちを招いた00:23:24
00:23:25
それで彼らは食べ 山で夜を過ごした00:23:29
00:23:29
ラバンは朝早く起きて
自分の孫や娘たちに口づけし 00:23:34
00:23:34
彼らのために祝福を願い求めた00:23:37
00:23:37
それから自分の家へ帰っていった00:23:41
00:23:45
ヤコブはラバンのために
20年間ひたすら働きました00:23:50
00:23:50
ラバンにいいように使われ
だまされてもそうしました00:23:54
00:23:54
ラバンは自分の非を認めません00:23:57
00:23:57
それどころか ヤコブの
妻も子供も家畜も00:24:01
00:24:01
全部自分のものだと言い張ったのです00:24:04
00:24:04
そしてラバンは 平和のための
契約を結ぼうと提案します00:24:09
00:24:09
今後ずっと お互いに害を
加えることはしないという約束です00:24:14
00:24:14
ラバンは 平和を愛していたので
そう言ったわけではありません00:24:18
00:24:18
自分の死後 ヤコブに
息子たちの相続地を00:24:22
00:24:22
奪われるのではないかと
心配になったのかもしれません00:24:25
00:24:25
テラフィム像を持っている人には00:24:27
00:24:27
そうする権利があると
考えられていたからです00:24:30
00:24:30
いずれにしても ヤコブは
契約を結ぶことにしました00:24:35
00:24:35
緊張は和らぎ 争いには
ならずに済みました00:24:39
00:24:39
合意の印として記念碑が建てられました00:24:43
00:24:43
20年もひどい扱いを
受けたにもかかわらず00:24:47
00:24:47
ヤコブは平和の契約を
結ぶことに同意しました00:24:51
00:24:51
恨みを抱くことも 復讐することも
決してしませんでした00:24:56
00:24:57
このことはこれで一件落着しました00:25:00
00:25:00
でも また別の心配なことが生じます00:25:04
00:25:04
ヤコブは兄エサウの所に
使者を遣わします00:25:07
00:25:07
そうやって エサウに会いに
行こうとしていること 00:25:11
00:25:11
仲直りしたいと思っていることを
伝えます00:25:14
00:25:14
使者が戻ってきてこう報告します00:25:17
00:25:17
エサウはこちらに向かってきていて 00:25:19
00:25:19
400人もの男たちを引き連れています00:25:23
00:25:23
なんてことでしょう00:25:25
00:25:25
エサウはまだ怒っているのでしょうか00:25:28
00:25:28
ヤコブは不安でいっぱいになります00:25:31
00:25:31
自分の兄エサウと戦いたくはありません00:25:35
00:25:35
ヤコブは一体どうするでしょうか00:25:37
00:25:37
創世記32章13節を開いて
見てみましょう00:25:43
00:25:46
ヤコブはそこで夜を過ごした00:25:49
00:25:49
そして 自分の家畜の中から
兄エサウへの贈り物を選んだ00:25:55
00:25:55
雌ヤギ200匹 雄ヤギ20匹 00:25:58
00:25:58
雌羊200匹 雄羊20匹 00:26:03
00:26:03
子に乳を飲ませているラクダ30頭00:26:06
00:26:06
雌牛40頭 雄牛10頭00:26:10
00:26:10
雌ロバ20頭 雄ロバ10頭である00:26:15
00:26:16
ヤコブはそれらを群れごとに
召し使いたちに託し こう言った00:26:22
00:26:22
私より先に渡りなさい00:26:25
00:26:25
群れと群れとの間に距離を置きなさい00:26:28
00:26:29
さらに 先頭の人にこう命じた00:26:33
00:26:33
私の兄エサウがあなたと会い00:26:36
00:26:36
「主人は誰か あなたはどこへ行くのか 00:26:39
00:26:39
前を行く家畜は誰のものか」と
尋ねてきたなら こう言いなさい00:26:45
00:26:45
「主人はヤコブでございます00:26:48
00:26:48
これはエサウ様への贈り物です00:26:51
00:26:51
ヤコブも後から参ります」00:26:54
00:26:55
ヤコブはまた 2番目の人 3番目の人00:26:59
00:26:59
家畜の群れの後を行く人
全てにこう命じた00:27:04
00:27:04
あなたたちも エサウに会ったなら
同じことを話しなさい00:27:09
00:27:09
そして 「ヤコブは後から参ります」
と言いなさい00:27:14
00:27:14
ヤコブは 贈り物を
先に送ってなだめれば00:27:19
00:27:19
私と会った時に優しく迎えてくれる
かもしれない と思ったのである00:27:25
00:27:27
平和を愛する人ヤコブは00:27:30
00:27:30
兄のエサウと仲直りしたい
と思っています00:27:33
00:27:33
それで そのためにたくさんの
贈り物をします00:27:36
00:27:36
何百もの家畜です00:27:39
00:27:39
ヤコブは気が弱くて 兄のエサウに
おびえていたのでしょうか00:27:44
00:27:44
そんなことはありません00:27:46
00:27:46
なぜなら これから
エサウに会うという時に00:27:49
00:27:49
ヤコブはエホバからの祝福を求めて00:27:52
00:27:52
天使と明け方まで
取っ組み合いをしたからです00:27:56
00:27:57
では ヤコブとエサウは
どんな再会をしたのでしょうか00:28:01
00:28:02
創世記33章1節を開いて
見てみましょう00:28:07
00:28:08
ヤコブが目を上げると 00:28:10
00:28:10
エサウが400人の人たちと
一緒に来るのが見えた00:28:15
00:28:15
そこでヤコブは レアとラケルと
召し使いの女性2人に00:28:19
00:28:19
それぞれの子供たちを託した00:28:23
00:28:23
前方に召し使いの女性たちと
その子供たちを00:28:26
00:28:26
その後ろにレアとその子供たちを00:28:30
00:28:30
その後ろにラケルとヨセフを配置した00:28:34
00:28:34
そしてヤコブ自身は先頭に立って進み 00:28:38
00:28:38
自分の兄に近づくまでに7回ひれ伏した00:28:43
00:28:44
するとエサウはヤコブに走り寄り00:28:47
00:28:47
抱き締めて口づけした00:28:50
00:28:50
2人は泣きだした00:28:53
00:28:53
エサウは女性や子供たちの
方を見ると こう言った00:28:57
00:28:57
あなたと一緒にいる
この人たちは誰ですか00:29:01
00:29:01
ヤコブは言った00:29:03
00:29:03
神が私に授けてくださった
子供たちでございます00:29:07
00:29:07
その時 召し使いの女性たちが00:29:10
00:29:10
子供たちと一緒に前に出てきて
ひれ伏した00:29:14
00:29:14
そして レアも子供たちと一緒に
前に出てきて ひれ伏した00:29:20
00:29:20
それから ヨセフがラケルと一緒に
前に出てきて ひれ伏した00:29:24
00:29:25
エサウは言った00:29:27
00:29:27
どうして私の所に 人と家畜の
群れを来させたのですか00:29:31
00:29:31
ヤコブは答えた お兄さまの好意を
得たいと思ったからです00:29:36
00:29:36
エサウは言った 弟よ 私は非常に
たくさんの物を持っています00:29:42
00:29:42
だから あなたの物は
そのままにしておきなさい00:29:45
00:29:45
ヤコブは言った
いいえ お願いです00:29:49
00:29:49
もし私のことを良く思って
くださっているのでしたら00:29:53
00:29:53
あなたの顔を見るために
持ってきたこの贈り物を00:29:56
00:29:56
私の手からぜひ受け取ってください00:30:00
00:30:00
あなたの顔を見た時 00:30:02
00:30:02
神の顔を見ているようでした00:30:04
00:30:05
私のことを喜んで
迎えてくださったからです00:30:09
00:30:09
心を込めた贈り物をお持ちしました00:30:12
00:30:12
どうか受け取ってください00:30:15
00:30:15
神が恵みを与えてくださり 00:30:18
00:30:18
私は必要な物を全て持っています00:30:22
00:30:22
ヤコブがしきりに勧めたので00:30:25
00:30:26
エサウは贈り物を受け取った00:30:29
00:30:30
本当に良かったですね00:30:33
00:30:33
怒りをぶつけ合うのではなく00:30:35
00:30:35
喜びの再会となりました00:30:38
00:30:38
2人は涙を流し 抱き締め合いました00:30:42
00:30:43
この度も ヤコブは平和をつくりました00:30:47
00:30:47
どのようにしてでしょうか00:30:49
00:30:49
祈りました そして
祈りに沿って行動しました00:30:54
00:30:54
贈り物をし エサウのことを
お兄様と呼び00:30:59
00:30:59
7回もひれ伏して敬意を表したのです00:31:03
00:31:04
何を学べるでしょうか00:31:06
00:31:06
クリスチャンの仲間との
平和を守るために 00:31:09
00:31:09
私たちがどれほどのことを
すべきかについて00:31:13
00:31:13
考えさせられるのではないでしょうか00:31:16
00:31:16
私たちも平和を守るために
できるだけのことをしたいと思います00:31:22
00:31:22
ヤコブはエサウが激怒した時には
自分から家を出ていきました00:31:27
00:31:27
ラケルとレアのことで
ラバンからだまされた時も00:31:31
00:31:31
事を荒立てませんでした00:31:33
00:31:33
追い掛けてきたラバンに
責め立てられた時も00:31:36
00:31:36
平和の契約を結ぶことに同意しました00:31:40
00:31:40
エサウに再会する時も贈り物をしました00:31:44
00:31:45
考えてみてください00:31:47
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どの時をとってもヤコブに非が
あったわけではありません00:31:52
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でも いつどんな時も 00:31:54
00:31:55
ヤコブは平和を愛しました00:31:58
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エホバを信頼し続け00:32:00
00:32:00
エホバは応えてくれました00:32:03
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エホバはヤコブをよく見ていました00:32:06
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いつも平和のために頑張る姿を見て00:32:09
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ほほ笑んでいたことでしょう00:32:11
00:32:12
同じように 私たちも00:32:14
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誰かからひどい扱いを受けたり 00:32:16
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迫害を受けたりしても00:32:18
00:32:18
平和のために頑張るなら 00:32:21
00:32:21
たとえ小さなことであれ
大きなことであれそうするなら 00:32:25
00:32:25
エホバは私たちを見て
ほほ笑んでくれます00:32:28
00:32:28
必ず幸せにしてくれます00:32:31
00:32:31
ヤコブがしたのと同じように 00:32:34
00:32:34
平和を愛するならば00:32:37
ヤコブ 平和を愛した人
-
ヤコブ 平和を愛した人
誰かからひどいことをされたことが
これまでありましたか
嫌なことを言われて
カチンときたことがありますか
みんなあるはずです
そういうとき 世の中の多くの人は
平和を大事にして穏やかに
対応しようとしたりはしません
仕返しをします やられたらやり返す
それが普通です
でも 私たちは違います
エホバが見ていて 必要なら
正してくれることを知っています
イエス・キリストはこう教えました
「温和な人たちは幸福です」
「平和をつくる人たちは幸福です」
聖書には 非常に理不尽な目に遭っても
温和に対応し 平和をつくった
ある人のことが書かれています
何度嫌な目に遭っても
決して争いませんでした
平和のためにできることを
一生懸命にしました
その人とは ヤコブです
ヤコブは父親のイサクから
平和の大切さについて学びました
ある時 飢饉が起き
イサクは家族でゲラルに移り住みました
そこはフィリスティア人の
王アビメレクが治めていました
そこでどんな問題が起き
イサクはどのように対応したでしょうか
どうぞ 創世記26章12節を
開いてください
イサクはその土地で種をまいた
その年の収穫は
まいた物の百倍にもなった
エホバが祝福したからだった
イサクは裕福になり
その後も成功していき
非常に裕福になった
幾つもの羊の群れと牛の群れを持ち
大勢の召し使いを
抱えるようになったのである
それでフィリスティア人は
彼をねたむようになった
フィリスティア人は
父アブラハムの時代に
召し使いたちが掘った井戸
全てに土を詰め ふさいだ
アビメレクはイサクに言った
あなたは私たちより
はるかに強くなりました
私たちの所から出ていってください
それでイサクはそこから移動し
ゲラルの谷に宿営を張って住んだ
イサクは 父アブラハムの時代に掘られ
アブラハムの死後フィリスティア人に
ふさがれた井戸を掘り直した
そして それぞれの井戸を
父が付けた名前で呼んだ
イサクの召し使いたちが
谷で井戸を掘ると
きれいな水が出てきた
するとゲラルの羊飼いたちが
その水はわれわれのものだ と言って
イサクの羊飼いたちと言い争いを始めた
その井戸はエセクと名付けられた
言い争いがあったからだった
別の井戸を掘ると それを巡って
またも言い争いが起きた
その井戸はシトナと名付けられた
その後イサクはそこから移動して
別の井戸を掘った
今度は言い争いが起きなかった
その井戸はレホボトと名付けられた
イサクが言うには
エホバが広い場所を与え
ここで子孫を増やせるように
してくださったからだった
やがてイサクはそこから
ベエル・シェバに行った
その夜 エホバがイサクに
現れて こう言った
私はあなたの父アブラハムの神である
恐れてはいけない
私はあなたと共にいるからだ
私に仕えたアブラハムのゆえに
あなたを祝福し
あなたの子孫を多くする
フィリスティア人たちは
ねたみに駆られて
以前にアブラハムが掘った
井戸を全部ふさぎました
そして王は ここから
出ていくようにと言います
イサクはどうするでしょうか
出ていく必要なんてない
と言う人もいたでしょう
誰かがこう言ったかもしれません
「イサク あなたは何も
悪いことをしていません
エホバはあなたとあなたの子孫に
この地方を与えると
言ったではありませんか
恐れることはありません
あなたにはフィリスティア人よりも
強い召し使いたちがたくさんいます
やられたらやり返しましょう
井戸を取り返すために
戦おうではありませんか」
こういうとき あなたならどうしますか
イサクは争わずに平和を大切にしました
気持ちを切り替えることにしました
そうするのは簡単なことではありません
イサクにはたくさんの
召し使いたちがいて
多くの羊や牛もいました
これまで ここで広い畑を作り
たくさんの収穫がありました
それでも 気持ちを切り替えて
そこから出ていくことにしました
ところが トラブルは続きます
行った先の新しい場所で
召し使いたちに井戸を掘らせ
きれいな水を見つけますが
地元の羊飼いたちから
「その水はわれわれのものだ」
と言われます
イサクは別の井戸を掘りますが
羊飼いたちはまたも
「われわれのものだ」と言ってきます
でもこの時も
イサクは決して争うことなく
別の場所に移動することにしました
そして そこで安心して
暮らせるようになりました
ヤコブは父親イサクの手本を見て
平和を大切にすれば良い結果になること
そして エホバに喜んでもらえる
ということを知りました
何を学べるでしょうか
親の皆さん 皆さんの良い手本は
子供たちにとって
かけがえのないものです
そのことを決して忘れないでください
ヤコブには双子の兄エサウがいました
兄のエサウと弟のヤコブ
この2人についてエホバは
意外なことを預言しました
年上のエサウが年下のヤコブに
仕えるようになると言ったのです
エホバは2人がそれぞれ
どんな人になるかを知っていました
エサウは残念なことに
神から頂けるものを
大切にしない人になります
エホバが見抜いていたことは
その通りになりました
エサウはたった1杯の
煮込み料理と引き換えに
長男の権利を売り渡すと言い
ヤコブにそのことを誓いました
長男の権利を売り渡すのは
重大なことでした
神から特別な祝福を受ける権利を
父親から受け継げなく
なってしまうからです
時がたち 年老いたイサクは
長男のために神からの特別な祝福を
願い求める時が来たと感じます
エサウが長男の権利を
売り渡していたことは
知らなかったかもしれません
いずれにしても イサクはエサウに
あなたのために祝福を願い求めるから
まずは野原に行って 獲物を捕ってきて
おいしい料理を作ってほしい
と言います
母親のリベカが
このやりとりを聞いていました
それでヤコブに エサウが
狩りに行っている間に
エサウのふりをしてイサクの所に
行くように と言います
うまくいきました イサクは知らずに
ヤコブのために祝福を願い求めたのです
そのことを知ったエサウは激怒します
どうなるでしょうか
創世記27章41節を
開いて 見てみましょう
父がヤコブのために
祝福を願い求めたので
エサウはヤコブに恨みを抱き
心の中でこう言い続けた
父の死は近い
喪の期間が終わったら
弟ヤコブを殺してやる
エサウのこの考えを知ったリベカは
すぐに人を遣わして
ヤコブを呼び こう言った
兄さんのエサウがあなたを殺して
復讐しようとたくらんでいます
今すぐ 私の言う通りにしなさい
ハランにいる私の兄
ラバンの所に逃げなさい
そして あなたの兄さんの
怒りが収まるまで
しばらくそこにとどまるのです
あなたに対する兄さんの怒りが静まって
あなたのしたことを忘れたら
私は人を遣わしてあなたを呼び戻します
あなたたち2人を同じ日に
失いたくはありません
その後 リベカは
イサクにこう言い続けた
ヘト人の娘たちのせいで
生きているのがつらくて仕方ありません
もしヤコブもこの辺りの娘たちのような
ヘト人の娘を妻にしたら
私はもう生きていけません
それでイサクはヤコブを呼び
ヤコブのために祝福を願い こう命じた
カナン地方の娘たちの中から
妻を選んではいけない
パダン・アラムへ あなたのおじいさん
ベトエルの家族の所へ行き
そこで妻を選びなさい
あなたの伯父さんラバンの
娘たちの中から選ぶのだ
全能の神があなたを祝福し
多くの子孫を与えてくださる
あなたから必ず 幾つもの民が生まれる
神は アブラハムに約束した祝福を
あなたとあなたの子孫に与えてくださる
あなたがこれまで
外国人として住んできた土地
神がアブラハムに授けた土地は
あなたのものになる
こうしてイサクはヤコブを送り出し
ヤコブはパダン・アラムへ
ラバンの所へ向けて出発した
ラバンはアラム人ベトエルの子で
ヤコブとエサウの母リベカの兄である
イサクとリベカはヤコブに
伯父のラバンの所に行って
妻を見つけるようにと言います
そうするのはもちろん
エサウとのことがあったからです
思い出してください
イサクとフィリスティア人の間で
トラブルが起きたことがありましたが
穏やかに話し合って
解決することはできませんでした
イサクはどうしたでしょうか
そこから出ていくことにしました
ヤコブは今 同じような状況にいます
兄のエサウが怒りを募らせています
それでヤコブは出ていくことにします
家族と離れ離れになり
住み慣れた場所を
後にすることになります
遠い地まで長い旅を
しなければいけません
ヤコブは行きたくないと
言うこともできました
長男の権利を持っています
「私は77歳になりました
子供じゃありません」と
言い返すこともできました
でも決してそうはしませんでした
聖書には 「ヤコブが父と母に従って
パダン・アラムに向かった」
と書かれています
何を学べるでしょうか
私たちも穏やかに話し合えないときが
あるかもしれません
ヤコブのように必死で遠くに逃げる
必要はないかもしれません
とはいえ 場合によっては
気持ちを抑えて その場から
離れることが大切なときもあります
格言17章14節にはこうあります
「けんかの始まりは
水門が開く時のようである
言い争いになってしまう前に
そこを去れ」
ヤコブが伯父の所へ行く途中
夢の中にエホバが現れます
エホバはヤコブのことを
守ると約束します
でも だからといって
ヤコブの苦労が終わった
わけではありません
無事に到着し ヤコブは
伯父の所に住み始めます
やがてそこで また
大変なことが起きます
でもその時も ヤコブは
やはり平和を愛する人でした
では 創世記29章16節を
開いて 見てみましょう
ラバンには娘が2人いた
姉はレア 妹はラケルといった
レアは目に輝きがなかったのに対し
ラケルはとても魅力的な
美しい女性だった
ヤコブはラケルを愛するように
なっていたので こう答えた
あなたの下の娘ラケルのため
私は喜んであなたに7年仕えます
ラバンは言った
あの子をほかの男性と
一緒にならせるより
あなたと一緒にならせる方が
いいと思います
このままここに住みなさい
こうしてヤコブはラケルのために
7年間働いたが
ラケルを愛していたので
ほんの数日のように思えた
ヤコブはラバンに言った
約束の期間が終わりましたので
彼女と一緒にならせてください
彼女と関係を持たせてください
そこでラバンは地元の人たち
皆を集めて宴を催した
ところがその晩 ラバンは娘のレアを
ヤコブの所に連れていき
ヤコブがレアと関係を持つようにした
ラバンはさらに 自分の召し使いの
女性ジルパをレアの召し使いにした
翌朝 ヤコブが見ると
そこにいたのはレアだった
それでヤコブはラバンに言った
何ということをしたのですか
私はラケルのために あなたに
仕えたのではなかったでしょうか
どうして私をだましたのですか
ラバンは言った ここの習慣では
下の娘を長女より先に
嫁にやることはしません
祝いの週をあの子と一緒に過ごしなさい
その後 下の子も
妻にすることができます
ただし その代わり
もう7年働いてもらいます
ヤコブは言われた通り 祝いの週を
レアと一緒に過ごした
その後 ラバンはラケルも
妻としてヤコブに与えた
ラバンはさらに 自分の召し使いの
女性ビルハをラケルの召し使いにした
ヤコブは怒って当然でした
ラバンとの約束では 7年間働いた後
ラケルと結婚して
よいことになっていたからです
7年がたち 結婚の宴が開かれます
ところが ラバンが連れてきた
ベールで顔を覆われた女性は
ラケルではなくレアでした
ヤコブはどれほどショックを
受けたことでしょう
ラバンは謝るどころかしらを切り
言い訳をしました
ヤコブはどんなことを
考えたのでしょうか
「あなたの子孫は必ず大地の
砂のように多くなる」という約束を
エホバが果たそうとしているのかも
しれないと考えたでしょうか
聖書にははっきりとは書かれていません
でも結果的には レアは
6人の息子を産みました
その中には イスラエルの著名な
2つの部族の祖先となった
レビとユダも含まれています
もちろん ヤコブはそうなるとは
知る由もありませんでした
でも平和を愛する人ヤコブは
レアを受け入れ ラケルのために
もう7年働くようにという
ラバンのむちゃくちゃな要求にも
応じることにしました
何を学べるでしょうか
約束を破られると
普通は腹立たしく感じるものです
それでも ヤコブのように平和のために
できることはないでしょうか
どうにかして許すことが
できないでしょうか
ヤコブは2人の妻のために
14年間ラバンの下で働きました
そして その後も家畜のために
さらに6年働きました
ついに エホバから指示があり
子供と妻たち 家畜を全て集め
ラバンには知らせることなく
故郷に向けて旅立ちます
そのことを知ったラバンは激怒します
すぐに後を追い掛け
ヤコブに追い付きます
どうなってしまうのでしょうか
戦いに発展してもおかしくはありません
どうぞ 思い浮かべてみてください
ヤコブは今 ギレアデの山地にいます
辺りは 朝の冷たい空気に
包まれています
羊 ロバ ラクダなど
たくさんの家畜の
鳴き声が聞こえてきます
召し使いたちは 荷物をまとめ
今日一日の旅の支度をしています
すると突然 叫び声がします
ラバンがやって来たのです
1人ではありません
武器を持った男たちを引き連れています
ラクダから降りて
こちらに向かってきます
これはただ事ではありません
どうなるのでしょうか
ラバンの従者たちは ラバンからの
指示を待っています
ヤコブの従者たちも
何事かと集まってきます
その場にいるみんなの視線が
向かい合っているラバンとヤコブに
向けられます
その前の晩 ラバンは
夢の中に出てきたエホバから
ヤコブを困らせるようなことは
言わないようにと言われていました
それでも ラバンは怒りのままに
ヤコブに食って掛かります
ラバンはまずこう言って
ヤコブを責め立てます
「何ということをしてくれたのですか
どうして私に黙って
娘たちを捕虜のようにして
連れ去ったのですか
どうして何も言わずに
こっそり逃げていったのですか」
そう言われて ヤコブは
素直にこう答えます
「あなたが娘たちを私から力ずくで
奪うのではないかと思い
恐れたのです」
ラバンはさらに テラフィム像を
盗んだと言ってヤコブを責めます
たしかに ラケルが像を
持ち出していましたが
ヤコブはそのことを
全く知りませんでした
ラバンは探しますが
見つけることはできませんでした
そこでヤコブは自分の考えを伝えます
創世記31章36節
開いて 見てみましょう
それでヤコブは怒って
ラバンを責めるようになり
ラバンにこう言った
私にどんな過ちがあるのですか
私がどんな罪を犯したというので
私の後を激しく追ってきたのですか
あなたは私の持ち物を全部調べました
あなたの家の物が何かありましたか
それをここに 私の兄弟たちと
あなたの兄弟たちの前に出してください
あなたと私のどちらが正しいのかを
決めてもらいましょう
私があなたの所で過ごしてきた
この20年の間
あなたの羊とヤギが
流産したことはありませんでした
私があなたの群れの雄羊を
食べたこともありません
私は 野獣に引き裂かれた家畜を
あなたの所に持っていくことはせず
自分でその損失を負いました
家畜が昼に盗まれても夜に盗まれても
あなたは私に弁償を求めました
私は 昼の暑さと夜の寒さに苦しめられ
眠ることさえできませんでした
私はあなたの所で
20年間過ごしてきました
あなたの2人の娘のために14年
あなたの家畜のために6年働いたのです
しかも あなたは報酬を
10回も変えました
もし私の父祖の神 アブラハムの神で
イサクが畏れる方が
私の側にいてくださらなかったなら
あなたは私に何も持たせずに
去らせたでしょう
神は 私の苦悩と苦労を見て
昨夜あなたを戒められました
ラバンはヤコブに答えた
娘は私の娘 子供は私の子供
家畜は私の家畜です
あなたが見ているものは全部
私と私の娘たちのものです
娘と娘が産んだ子供に対して
私は悪いことを行えるでしょうか
さあ あなたと私の間で
契約を結びましょう
それがあなたと私の間の証人となります
そこでヤコブは石を1つ取り
記念碑として立てた
それから兄弟たちに
石を拾ってきてください! と言った
兄弟たちは石を拾い 積んで山にした
そして一同はその山の所で食事をした
ラバンはその山を
エガル・サハドタと呼び
ヤコブはガルエドと呼んだ
ラバンは言った 今日 この石の山は
私とあなたの間の証人です
それでその山はガルエドと名付けられた
また 見張り台とも呼ばれた
ラバンがこう言ったからである
私たちが離れている時も
エホバがあなたと私を
見守っていてくださいますように
もしあなたが私の娘たちを
むごく扱ったり
娘たちのほかに妻を迎えたりするなら
たとえ人が見ていなくても
あなたと私の証人である神は見ています
そのことを忘れないでください
ラバンはさらにヤコブに言った
ここに石の山と 私があなたとの間に
立てた記念碑があります
この石の山は証人であり
記念碑も証人です
私はこの石の山を越えてあなたに
害を加えることはなく
あなたもこの石の山と記念碑を越えて
私に害を加えることはありません
アブラハムの神 ナホルの神
彼らの父の神が 私たちを
裁かれますように
それでヤコブは 父イサクが
畏れる方に懸けて誓った
その後ヤコブは山で犠牲を捧げ
パンを食べるよう兄弟たちを招いた
それで彼らは食べ 山で夜を過ごした
ラバンは朝早く起きて
自分の孫や娘たちに口づけし
彼らのために祝福を願い求めた
それから自分の家へ帰っていった
ヤコブはラバンのために
20年間ひたすら働きました
ラバンにいいように使われ
だまされてもそうしました
ラバンは自分の非を認めません
それどころか ヤコブの
妻も子供も家畜も
全部自分のものだと言い張ったのです
そしてラバンは 平和のための
契約を結ぼうと提案します
今後ずっと お互いに害を
加えることはしないという約束です
ラバンは 平和を愛していたので
そう言ったわけではありません
自分の死後 ヤコブに
息子たちの相続地を
奪われるのではないかと
心配になったのかもしれません
テラフィム像を持っている人には
そうする権利があると
考えられていたからです
いずれにしても ヤコブは
契約を結ぶことにしました
緊張は和らぎ 争いには
ならずに済みました
合意の印として記念碑が建てられました
20年もひどい扱いを
受けたにもかかわらず
ヤコブは平和の契約を
結ぶことに同意しました
恨みを抱くことも 復讐することも
決してしませんでした
このことはこれで一件落着しました
でも また別の心配なことが生じます
ヤコブは兄エサウの所に
使者を遣わします
そうやって エサウに会いに
行こうとしていること
仲直りしたいと思っていることを
伝えます
使者が戻ってきてこう報告します
エサウはこちらに向かってきていて
400人もの男たちを引き連れています
なんてことでしょう
エサウはまだ怒っているのでしょうか
ヤコブは不安でいっぱいになります
自分の兄エサウと戦いたくはありません
ヤコブは一体どうするでしょうか
創世記32章13節を開いて
見てみましょう
ヤコブはそこで夜を過ごした
そして 自分の家畜の中から
兄エサウへの贈り物を選んだ
雌ヤギ200匹 雄ヤギ20匹
雌羊200匹 雄羊20匹
子に乳を飲ませているラクダ30頭
雌牛40頭 雄牛10頭
雌ロバ20頭 雄ロバ10頭である
ヤコブはそれらを群れごとに
召し使いたちに託し こう言った
私より先に渡りなさい
群れと群れとの間に距離を置きなさい
さらに 先頭の人にこう命じた
私の兄エサウがあなたと会い
「主人は誰か あなたはどこへ行くのか
前を行く家畜は誰のものか」と
尋ねてきたなら こう言いなさい
「主人はヤコブでございます
これはエサウ様への贈り物です
ヤコブも後から参ります」
ヤコブはまた 2番目の人 3番目の人
家畜の群れの後を行く人
全てにこう命じた
あなたたちも エサウに会ったなら
同じことを話しなさい
そして 「ヤコブは後から参ります」
と言いなさい
ヤコブは 贈り物を
先に送ってなだめれば
私と会った時に優しく迎えてくれる
かもしれない と思ったのである
平和を愛する人ヤコブは
兄のエサウと仲直りしたい
と思っています
それで そのためにたくさんの
贈り物をします
何百もの家畜です
ヤコブは気が弱くて 兄のエサウに
おびえていたのでしょうか
そんなことはありません
なぜなら これから
エサウに会うという時に
ヤコブはエホバからの祝福を求めて
天使と明け方まで
取っ組み合いをしたからです
では ヤコブとエサウは
どんな再会をしたのでしょうか
創世記33章1節を開いて
見てみましょう
ヤコブが目を上げると
エサウが400人の人たちと
一緒に来るのが見えた
そこでヤコブは レアとラケルと
召し使いの女性2人に
それぞれの子供たちを託した
前方に召し使いの女性たちと
その子供たちを
その後ろにレアとその子供たちを
その後ろにラケルとヨセフを配置した
そしてヤコブ自身は先頭に立って進み
自分の兄に近づくまでに7回ひれ伏した
するとエサウはヤコブに走り寄り
抱き締めて口づけした
2人は泣きだした
エサウは女性や子供たちの
方を見ると こう言った
あなたと一緒にいる
この人たちは誰ですか
ヤコブは言った
神が私に授けてくださった
子供たちでございます
その時 召し使いの女性たちが
子供たちと一緒に前に出てきて
ひれ伏した
そして レアも子供たちと一緒に
前に出てきて ひれ伏した
それから ヨセフがラケルと一緒に
前に出てきて ひれ伏した
エサウは言った
どうして私の所に 人と家畜の
群れを来させたのですか
ヤコブは答えた お兄さまの好意を
得たいと思ったからです
エサウは言った 弟よ 私は非常に
たくさんの物を持っています
だから あなたの物は
そのままにしておきなさい
ヤコブは言った
いいえ お願いです
もし私のことを良く思って
くださっているのでしたら
あなたの顔を見るために
持ってきたこの贈り物を
私の手からぜひ受け取ってください
あなたの顔を見た時
神の顔を見ているようでした
私のことを喜んで
迎えてくださったからです
心を込めた贈り物をお持ちしました
どうか受け取ってください
神が恵みを与えてくださり
私は必要な物を全て持っています
ヤコブがしきりに勧めたので
エサウは贈り物を受け取った
本当に良かったですね
怒りをぶつけ合うのではなく
喜びの再会となりました
2人は涙を流し 抱き締め合いました
この度も ヤコブは平和をつくりました
どのようにしてでしょうか
祈りました そして
祈りに沿って行動しました
贈り物をし エサウのことを
お兄様と呼び
7回もひれ伏して敬意を表したのです
何を学べるでしょうか
クリスチャンの仲間との
平和を守るために
私たちがどれほどのことを
すべきかについて
考えさせられるのではないでしょうか
私たちも平和を守るために
できるだけのことをしたいと思います
ヤコブはエサウが激怒した時には
自分から家を出ていきました
ラケルとレアのことで
ラバンからだまされた時も
事を荒立てませんでした
追い掛けてきたラバンに
責め立てられた時も
平和の契約を結ぶことに同意しました
エサウに再会する時も贈り物をしました
考えてみてください
どの時をとってもヤコブに非が
あったわけではありません
でも いつどんな時も
ヤコブは平和を愛しました
エホバを信頼し続け
エホバは応えてくれました
エホバはヤコブをよく見ていました
いつも平和のために頑張る姿を見て
ほほ笑んでいたことでしょう
同じように 私たちも
誰かからひどい扱いを受けたり
迫害を受けたりしても
平和のために頑張るなら
たとえ小さなことであれ
大きなことであれそうするなら
エホバは私たちを見て
ほほ笑んでくれます
必ず幸せにしてくれます
ヤコブがしたのと同じように
平和を愛するならば
-